【※重要な追記】
この記事の執筆当時、Glyphs編集画面の和文カテゴリには表題の「第一水準、第二水準、IBM拡張文字、教育漢字等のリスト」は導入されていなかったのですが、その後、公式に当記事で作成したリストを採用していただくこととなり、現在は何もせずとも初期状態で和文カテゴリに上記漢字リストが表示されるようになっています。ということでめでたく以下の記事は御役御免…ではありますが、カスタムリストの作成方法として少しでもお役に立てる部分があるかも?ということで、記録として残しておこうとおもいます。
先日ドイツ製のフォント作成ソフト、Glyphsを購入しました。
Glyphsの操作は、直感的で自由度が高く、安定感もあります。また、外国製のソフトではあるものの、製作者の方々含め多くの方の尽力もあり、日本語(CJK)を作成するための環境もほぼ整っています。公式のフォーラムでのサポートなども手厚くて、先日なんて作成中のGlyphsファイルが開けなくなった旨をフォーラムで泣きついた所、ものの数時間で中の人がバグフィックスしてくれました。ありがとうGlyphs、いいソフトです。
ちなみに私が購入した時は日本円で33,000円くらいだったかな?なのですが、その後円高ユーロ安が進んでさらに今はお買い得に…ぐぬぬ…
とまあ、このことはさておき。
Glyphsのサイドバーには「和文」というカテゴリーがあります。そこから日本語が簡単に作成できるようにはなっているのですが、ここで設定されている日本語のカテゴリー分けが私にとって少しばかり使いづらいものだったので、表題の通り、カスタマイズしたサイドバーを作りました。
作成のきっかけ
いわゆる「フリーフォント作者あるある」、いや私だけかもしれないのですが、漢字を作成する時は、使用頻度を考えて「小学校で習う漢字」>「第一水準」>「第二水準」という順序で作りたくなることがよくあります。ですが、Glyphsの和文カテゴリーでの漢字の分類は「国字」「常用漢字」「人名用漢字」(しかも人名用漢字はバグで表示されない?)という、正直ピンと来ない、フォント作成者に若干優しくない分類になっています。
そこで、Glyphs公式サイトに掲載されているチュートリアル「Custom Sidebar Entries in Font View」を参考にしてplistファイルを作成し、所定の場所に保存することで、サイドバーに新たに下記のような分類を追加することにしました。
- 第一水準(Standard_1)
- 第二水準(Standard_2)
- IBM拡張文字(Extend_IBM)(※漢字以外の文字も含まれています)
- 小学1年生で習う漢字(Primary_1)
- 小学2年生で習う漢字(Primary_2)
- 小学3年生で習う漢字(Primary_3)
- 小学4年生で習う漢字(Primary_4)
- 小学5年生で習う漢字(Primary_5)
- 小学6年生で習う漢字(Primary_6)
サイドバーへの追加方法
- こちらのリンクから「Japanese_Kanji」用に作成したGroups.plistをダウンロードしてください。
- Glyphsを起動し、「スクリプト」-「Scriptsフォルダを開く」をクリックします。
- Finder画面が開きますので、開いたフォルダ内の「Info」フォルダ(フォルダが存在しない場合は新たに「Info」という名前のフォルダを作成してください)内に、ダウンロードしたGroups.plistファイルをドラッグアンドドロップしてください。
- Glyphsを一旦終了し、再起動してください。
- Glyphsファイルを開くと、サイドバーの文字体系にJapanese_kanjiというカテゴリーが表示されます。
念のためのおことわりです
上記リンクの「Groups.plist」ファイルは、注意して作成したつもりですが、もし誤った点等がありましたらご指摘をいただけると幸いです。またファイルの使用によって発生したいかなる損害に対しても責任は負いかねますことをご了承ください。
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