GlyphsにWindows版がない理由

原文: Why there is no Windows version of Glyphs
タグ: インストール
執筆者: Rainer Erich Scheichelbauer
言語: en zh
2022年8月4日更新
(初版公開:2016年2月29日)


GlyphsのWindows版が存在しない理由を不思議に思ったことはありませんか? その理由をご説明します。

私たちは時折、GlyphsのWindows版に関するリクエストをいただきます。私たちはクロスプラットフォーム化(複数のOSに対応すること)に対して必ずしも「No」と言うわけではありませんが、現在のところ、そのような試みは経済的に実現不可能だと判断しています。仮に、リクエストをくれた全員がライセンスを購入してくれたとしても(これは非常に楽観的な仮定ですが)、その売上では開発やサポートにかかる追加コストを賄うことができません。残念ながら、コストを賄うどころか、その額には遠く及ばないのが実情です。

さらに悪いことに、こうした数少ないリクエストのほとんどは、フル機能版の「Glyphs」ではなく、廉価版の「Glyphs Mini」に対するものです。つまり、私たちは年間数百ドル(日本円にして数万円)程度の売上見込みのために、6桁ドル(日本円にして数千万円規模)の投資をしなければならないことになります。そのようなことは不可能です。とはいえ、もしあなたが「Windows市場にはそれだけの投資価値がある」と信じており、そのようなリスクを引き受けてくれる投資家であるなら、ぜひご連絡ください。ただし、おそらく多額の損失を出すことになるでしょうが、その点はあらかじめご承知おきください。

タイプデザインはMac中心のビジネスである

現時点で私たちが言えるのは、タイプデザイン(書体設計)という作業は、ほぼ独占的にMacプラットフォーム上で行われているようだ、ということです。私たちが訪れるあらゆるカンファレンス、ワークショップを行うあらゆる学校、そして仲間のタイプデザイナーたちとの多くの個人的な会話において、そのような状況を目の当たりにしています。言い換えれば、Windows版を実際に開発・管理・維持するよりも、Windows版を求めてくる人々全員にMacを無料で配ってしまったほうが、私たちにとっては安上がりなほどなのです。もちろん、実際に配るようなことはしませんが。

こうした状況が変わるまでは、私たちはWindows版へのリクエストをお断りせざるを得ません。申し訳ありません。


更新:2021-03-07:軽微な表現の修正と画像の更新。
更新:2022-08-03:軽微なフォーマットの修正。

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